形見の金を高く売るには?金額の目安の計算と納得して決める比べ方

形見の金を高く売るための金額の目安を計算するイメージ

当サイトの記事は、国税庁・裁判所・法務省・e-Gov法令検索・国民生活センターなど公的機関の公開情報、田中貴金属工業の公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。相続・税金の個別の判断は、税務署・税理士・弁護士・司法書士・家庭裁判所などに確認してください。買取価格・条件は店や品物ごとに異なり、日々変わります。

大切な人の形見の金を売るなら、せめて納得できる金額で手放したい。そう思うのは自然なことですよね。

結論から言うと、形見の金を高く売るためにいちばん大切なのは「金額の目安を自分で知っておくこと」です。目安が分かれば、店で聞いた金額に納得できるかどうかを、自分で判断できるようになります。

この記事を読めば、金額の目安の計算方法と、店で金額を聞く時のコツ、2つの店での比べ方が分かります。

遺品を整理中の人

父の形見の金の指輪を売ることになりました。安く買い取られてしまわないか心配なんです。

案内役

その気持ち、よく分かります。まずは品位と重さから、おおよその金額を自分で計算してみましょう。目安を知っておくだけで、店での話がぐっと分かりやすくなりますよ。

目次

形見の金を高く売る前に、家族で決めておくこと

金額の話の前に、ひとつだけ確かめておきたいことがあります。形見の金は、遺産分割が終わるまで相続人みんなの物なんです。

民法898条には、相続人が数人ある時は「相続財産は、その共有に属する」と書かれています。いくら高く売れても、家族が納得していなければ、後で気まずさが残ってしまいます。

売る前に家族で確かめておくこと
  • 残す物と形見分けする物を、先に分けた
  • 売る品を、ほかの相続人も知っている
  • 売ったお金の分け方を、おおまかに話した
  • 相続放棄を考えている人がいないか確かめた

相続放棄を考えている場合は、売る前に家庭裁判所や弁護士・司法書士に相談しておきましょう。民法921条1号では、相続財産を処分すると単純承認したものとみなされるとされています。

全体の進め方は形見の金を売るには?遺品から出てきた金の扱い方と売り方の全知識で紹介しています。

先に結論

形見の金は「高く売る」より「納得して売る」ことが大切です。目安を知り、品物ごとの金額を聞き、家族と相談してから決めれば、後悔の少ない売り方になります。

金額の目安は「1gの価格×重さ」で計算できます

金のアクセサリーの金額は、主に品位(何金か)と重さで決まります。だから、品位と重さが分かれば、おおよその金額を自分で計算できるんです。

計算に使うのは、田中貴金属のジュエリー買取「RE:TANAKA」が毎営業日に公表しているリサイクル価格です。この価格は、鑑定料・手数料を含めた税込の価格と案内されています。

品位金の割合RE:TANAKA リサイクル価格(1g)
K24(純金)99920,850円
K2291619,036円
K1875015,214円
K1458510,978円
K104167,535円
K93756,674円

価格は、RE:TANAKAが2026年10月20日17:00に発表したものです(税込・記事執筆日時点の参考値)。金の割合は千分率で、例えば750なら金が75%という意味です。

形見の金の金額の目安を1gの価格と重さで計算する方法を示した図解

K18とK24で計算してみると

例えば18金の指輪が10gなら、15,214円×10g=152,140円が計算上の目安です。

例えば純金の指輪が10gなら、20,850円×10g=208,500円が計算上の目安になります。

同じ10gでも、品位によって金額が大きく違いますよね。だからこそ、刻印で品位を確かめておくことが大切なんです。

形見の品をまとめて計算してみる

形見の金は、指輪やネックレスなど何点かまとめて出てくることが多いですよね。そんな時は、一覧を作って品物ごとに計算しておくと便利です。

品物の例品位重さ計算上の目安
指輪K184g15,214円×4g=60,856円
ネックレスK1812g15,214円×12g=182,568円
ブレスレットK145g10,978円×5g=54,890円
合計21g298,314円

上の表の重さは、計算の仕方を見せるための例です。価格は先ほどのRE:TANAKAの2026年10月20日17:00発表のリサイクル価格を使っています(記事執筆日時点の参考値・計算上の目安)。

こうして一覧にしておくと、店で聞いた品物ごとの金額と1つずつ見比べられます。家族に「どの品がいくらくらいか」を伝える時にも役立ちますよ。

と思う方もいるはずです。刻印がない品でも、機器で金の含有量を調べて査定する店があります。くわしくは刻印のない遺品の金は売れる?で紹介しています。

価格は日によって、1日の中でも変わります

RE:TANAKAは、毎営業日の9:30と14:00にリサイクル価格を公表すると案内しています。海外の相場や為替が大きく動いた時は、同じ日のうちに価格を変えることもあるそうです。

そのため、計算した目安は「その日の参考値」と考えておきましょう。店で金額を聞く日に、もう一度その日の価格を確かめてから計算し直すと、より正確に見比べられます。

公表価格と買取価格の差を知っておく

ニュースなどで見る金の値段と、店で聞く金額が違って戸惑った、という話はよく聞きます。実は、ニュースでよく見るのは純金(インゴット)の値段なんです。

田中貴金属が2026年10月20日17:00に公表した金の店頭買取価格は、1gあたり22,773円でした(税込・記事執筆日時点の参考値)。これは金地金の値段で、アクセサリーの値段とは違います。

18金は、純金の値段に0.75を掛けた額より低くなるのが普通

18金は金の割合が75%なので、22,773円×0.75=17,079.75円と計算できます。ただし、これは金の含有分だけを単純に掛けた理論上の値です。

同じ日のRE:TANAKAのK18は15,214円で、理論上の値より17,079.75円−15,214円=1,865.75円低い金額でした。アクセサリーは溶かして精錬する手間などがかかるため、実際の買取価格は理論上の値より低くなるのが普通です。

計算に使いやすい数字
  • 店が公表している品位別の1gの買取価格
  • 鑑定料・手数料を含むと書かれた価格
  • 税込か税抜かが書かれた価格
そのまま比べにくい数字
  • ニュースで見る純金(インゴット)の値段
  • 品位だけ掛けた理論上の値
  • 税込か税抜か、手数料が別かが分からない価格

店ごとに価格の基準が違います

買取店の公式サイトに載っている1gの価格は、店ごとに基準が違います。税込か税抜か、手数料を含むかどうかが、店によってばらばらなんです。

例えば、おたからやが2026年10月20日14:00に更新した参考買取相場では、K18は17,203円でした(税込か税抜かの明記なし)。なんぼやは、相場価格に手数料は含まれておらず、手数料は実物を見た時に案内すると書いています。

そのため、公式サイトの数字を並べて「どこが一番高い」と決めることはできません。金額は、実際に品物を見てもらって、品物ごとに聞くのがいちばん確かです。

重さを量って、品物ごとに金額を聞く

金額の目安が分かったら、次は実際に店で金額を聞いてみましょう。ここで大切なのは、合計の金額だけでなく、品物ごとに金額を聞くことです。

金額を聞く前後にすること
  1. 家で品物ごとのおおよその重さを量り、刻印と一緒にメモする
  2. 店で「品物ごとの金額を教えてください」と伝える
  3. 品位・重さ・1gあたりの金額を聞いてメモする
  4. 自分で計算した目安と見比べる
  5. 持ち帰って、家族と相談してから決める

キッチンスケールで量った重さは、あくまで目安です。正確な重さは店で量ってもらえます。おたからやは0.1グラム単位、RE:TANAKAは0.01g単位で量ると案内しています。

店の人には、こんなふうに聞いてみてください。

「この指輪は何金で、何グラムですか。1グラムいくらで計算していますか」

「石やデザインの分は、金額に入っていますか」

おたからやはFAQで「買取額が高い理由、低い理由、相場情報など、ご納得頂けるように丁寧にご説明いたします。」と案内しています。遠慮せずに聞いて大丈夫です。

まとめて見せる時も、内訳は品物ごとに

何点かをまとめて査定に出すと、合計の金額だけを伝えられることがあります。でも、合計だけでは、どの品がいくらだったのかが分かりませんよね。

「合計だけでなく、1点ずつの金額も教えてください」と最初にお願いしておきましょう。品物ごとに分かれば、残したい品を後から外して考えることもできます。

当日の持ち物や流れは遺品の金を査定に出す流れと持ち物でくわしく紹介しています。

宝石付きの品は、地金と石を分けて聞く

ダイヤや色石が付いた指輪は、地金の金額に石の評価が加わる場合があります。一方で、RE:TANAKAのように、石やデザインなど貴金属以外の価値は評価しないと案内している店もあります。

宝石付きの品を売る時は「地金の分と石の分、それぞれいくらですか」と分けて聞いてみてください。石の評価の考え方は形見の宝石・ダイヤ付きの金の売り方で紹介しています。

2つの店で比べてから決める

『1つの店で決めないと失礼かな』と感じる方もいるかもしれません。でも、査定料やキャンセル料が無料の店なら、金額を聞いて持ち帰っても大丈夫です。

おたからやは公式サイトで「『一度持ち帰って家族と相談したい』『まずは価値だけ知りたい』という方も大歓迎です。」と案内しています(2026年10月確認)。

遺品を整理中の人

2つの店で金額が違ったら、高いほうに売ればいいんでしょうか。

案内役

金額だけでなく、品物ごとの内訳と、説明に納得できたかも比べてみてください。品位や重さの判定が店によって違うこともあるので、そこをそろえて見るのがコツです。

比べる時にそろえること確かめ方
品位両方の店で何金と判定されたか
重さ両方の店で何グラムと量られたか
1gあたりの金額合計÷重さで計算する
宝石やデザインの評価地金と石の金額を分けて聞く
手数料金額から差し引かれるものがあるか
金額の有効期限いつまでその金額なのか
2つの店で形見の金の金額を比べる時にそろえることを示した図解

例えば、ある店で18金の指輪が品物ごとに説明され、別の店では合計の金額だけ伝えられたとします。この場合、合計だけでは比べにくいので、後の店にも品物ごとの金額を聞いてみましょう。

比べた結果は、家族にも見せておく

2つの店で金額を聞いたら、その結果を家族にも共有しておきましょう。次のようにまとめておくと、話し合いがスムーズです。

  • 店の名前と、査定を受けた日
  • 品物ごとの品位・重さ・金額
  • 1gあたりの金額と、手数料の有無
  • それぞれの店の説明で気になったこと

数字を並べて見せれば、「どうしてこの店にしたの」と聞かれた時にも説明しやすくなります。

売ると決めた時の流れは、とてもシンプルです。まず残す物を決めて、家族で話し合った上で、売る品だけを自分で選んだ買取店に持っていきます。

査定だけ受けて、品物ごとの金額を聞いてから売るかどうかを決めれば大丈夫です。比べる店の候補として、まずは査定料が無料の店で金額を聞いてみてください。

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売ると決めた形見だけ、金額を聞いてから

残す物を決めて、家族で話し合ったら、売る品だけを査定に出しましょう。刻印のない品や壊れた品も、店で品物を見てもらい、1点ずつ金額の説明を聞いてから決められます。査定だけでも大丈夫です。

査定料無料公式サイトで買取価格を確認する

買取価格は日々変わります。最新の価格・条件・必要書類は公式サイトで確認してください。

磨かない・直さない・売る時期を急がない

形見の金を売る前に、つい手を加えたくなることがありますよね。でも、良かれと思ってしたことが、かえって品物を傷めてしまうこともあるんです。

売る前にやらないほうがよいこと
  • 黒ずんだ品を磨いたり、薬品で洗ったりする
  • 刻印を確かめようとして、削ったりこすったりする
  • 切れたチェーンや曲がった指輪を、売る前に修理に出す
  • 宝石を自分で外す

おたからやの金ページでは、無理に磨いたり薬品で洗ったりすると表面を傷つける恐れがあるとして、そのままの状態で持ち込むことをすすめています。

切れたネックレスや片方だけのピアスも、金としての価値は重さと品位で決まります。おたからやの遺品・相続品のページでは「壊れている・付属品がないお品物でも査定いたします。」と案内しています。

くわしくは壊れた・片方だけの形見のアクセサリーも売れる?で紹介しています。

直すかどうかは、売るか残すかを決めてから

切れたチェーンを見ると、直してから売ったほうがよいのでは、と考える方もいますよね。ただ、金の買取は主に重さと品位で金額が決まるので、売る前に修理しても、その分が金額に上乗せされるとは限りません。

一方で、形見として身につけたい品なら、直したりリフォームしたりするのも素敵な選び方です。直すかどうかは、売るか残すかを家族で決めてから考えれば大丈夫です。

売る時期は、家族の都合で決めて大丈夫

『もう少し待ったほうが高く売れるのでは』と迷う方もいますよね。ただ、金の値段は毎日変わり、この先どうなるかは誰にも分かりません。

この記事では、売る時期の予想はしていません。相続の手続きや、家族の気持ちが落ち着く時期に合わせて決めて大丈夫です。売る時期の考え方は相続した金を現金化するのはいつ?でまとめています。

売った後の税金も、先に確かめておく

相続した金を売ると、譲渡所得として税金の対象になる場合があります(タックスアンサーNo.3161)。取得費は亡くなった人のものを引き継ぎ、分からない時は売った金額の5%で計算する方法があるとされています。

また、貴金属や宝石で1個または1組の価額が30万円を超えるものは、生活用動産の非課税にならないとされています(No.3105)。申告が必要かどうかは、税務署や税理士に確かめてみてください。くわしくは相続した金を売った時の税金で解説しています。

形見の金を高く売りたい時によくある相談

知恵袋などでよく見かける相談を、要点だけまとめてお答えします。

相談1 母の遺品のダイヤの指輪、値段の安さにびっくりした

母の遺品のダイヤの指輪を売ろうとしたら、思っていたよりずっと安い金額で驚いた、という相談です。買った時の値段を知っていると、余計にそう感じますよね。

宝石付きの指輪は、店によって石の評価の仕方が違います。地金と石の金額を分けて聞き、ほかの店でも聞いてから決めてみてください。

金額に納得できない時は、無理に売らなくても大丈夫です。指輪として残したり、石を生かして形を変えたりする選び方もあります。売るか残すかで迷う時は、形見の指輪は売る?残す?も参考にしてみてください。

相談2 祖父の形見の喜平ネックレス、本物なら高く売れると言われた

祖父の形見の喜平ネックレスを渡されて、本物なら高く売れるから売りなさい、と言われた相談です。まずは留め具の近くなどにある刻印を確かめてみましょう。

本物かどうかの確かめ方は遺品の金は本物?メッキかどうかを確かめる方法で紹介しています。刻印がメッキを示す表示でも、店で調べてもらうと分かることがあります。

相談3 相続した金の地金を売る時の、手数料や税金はいくら?

父から相続した金の地金を売る時に、手数料や税金がいくらかかるか知りたい、という相談です。地金の手数料は店ごとに違うので、売る前に店に確かめておきましょう。

地金の値段を目安にするなら、田中貴金属の金の店頭買取価格(2026年10月20日17:00公表・1gあたり22,773円・税込)に重さを掛けて計算できます。例えば100gなら、22,773円×100g=2,277,300円が計算上の目安です(記事執筆日時点の参考値)。

金地金等を1回に200万円を超えて売ると、店から税務署に支払調書が出されます。税金は、取得費や他の所得によって変わるので、税務署や税理士に相談してみてください。地金の売り方は相続した金地金(インゴット・延べ棒)の売り方で紹介しています。

よくある質問

形見の金を高く売るコツは何ですか?

品位と重さから金額の目安を計算し、店で品物ごとの金額を聞くことです。2つの店で聞いて比べ、家族と相談してから決めると納得しやすくなります。

金の値段はどこで確かめればいいですか?

田中貴金属は金の店頭買取価格を、RE:TANAKAは品位別のリサイクル価格を公表しています。店ごとに基準が違うので、日時と税込か税抜かも一緒に確かめてください。

黒ずんだ金の指輪は磨いてから売ったほうがいいですか?

磨かずにそのまま持っていきましょう。おたからやは、無理に磨くと表面を傷つける恐れがあるとして、そのままの状態で持ち込むことをすすめています。

金額を聞いて売らなくても大丈夫ですか?

査定料やキャンセル料が無料の店なら大丈夫です。おたからやは、まずは価値だけ知りたいという方も歓迎と案内しています。

店頭で売った後に取り消せますか?

店頭での買取はクーリング・オフの対象になりません。金額に納得してから売ると決めましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 形見の金は「高く」より「納得して」売ることが大切
  • 金額の目安は、品位別の1gの価格×重さで計算できる
  • 18金は、純金の値段に0.75を掛けた額より低くなるのが普通
  • 店では品物ごとに、品位・重さ・1gあたりの金額を聞く
  • 2つの店で聞いて比べ、家族と相談してから決めて大丈夫

焦って決める必要はありません。目安を知って、家族と一緒に納得できる売り方を選んでいきましょう。

形見の金.jp

形見の金.jp 編集部

遺品整理で出てきた金の指輪・ネックレス・金貨・おりんなどを、家族で納得して残す・分ける・売れるよう、国税庁・裁判所など公的機関と各社の公式情報をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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